「あ〜人生のあの時をやり直せたらなぁ」と思ったことや、芦田愛菜大先生に代表されるような「あの達観した視点と知能の高さ。人生何周目?」と思うような人って周りにいませんか?
それが現実になってしまったストーリーがこのブラッシュアップライフ。人気芸人・バカリズムさんが脚本を書いている時点で、もう面白くならないはずがないのです。
※このコラムはブラッシュアップライフ第9話までのネタバレを含んでいます。
■まるで“セーブができないRPGゲーム”
主人公の麻美(安藤サクラ)はある日突然、事故死をしてしまいます。気づくとそこは真っ白な受付の前。「あなたの積んだ徳から判断し、来世はオオアリクイ」と告げられ、納得いかない麻美はもう一度人生をやり直すチャンスをもらいます。次の人生で少しでも多くの徳を積み、「次こそは人間に!」と奮闘していくタイムリープストーリーです。
さらなる徳を積むため、生まれ変わるたび前回の反省を活かしながら学問にも力をいれ、就職先も地方公務員から薬剤師、テレビ局員、研究医とあらゆる業種に。
友達のパパの不倫を阻止して離婚を防いだり、恩師(?)を痴漢冤罪から守ったりと、毎度の人生で着実に徳イベント見つけ、をクリアしていく様子はまるでRPGゲーム。すでに5回転生し実質100年以上生きているわけですが、セーブができない形式のゲームを「人間転生」のクリア目指して何度もやり直しているようなイメージです。
■変化する転生先の“妙”
第9話時点で麻美は既に4回転生をしており、現在5回目の人生を歩んでいる真っ最中。1回目オオアリクイ、2回目サバ、3回目ムラサキウニとなんとなく来世のグレードがどんどん下がっている気がするのは私だけでしょうか。
この中では哺乳類かつ人間には捕食されない1回目のオオアリクイが一番転生先としてベストなような。
親友・まりりん(水川あさみ)の転生先は捕食される側のアリだったので、何が彼女たちの命運を分けたのか、アリとアリクイの分かれ道となった人生のスピンオフがみたいものです。
そして4回目は念願の人間に! しかし、麻美は目的を達成したにも関わらず、人間への転生を選ばずにもう一度5回目の人生をやり直すことを選択します。
4回目の人生で、親友なっち(夏帆)とみーぽん(木南晴夏)、まりりんが飛行機事故で亡くなっていたことを知り、それを阻止するため、5回目の人生でパイロットになることを決意するのです。しかも今回が最後の転生。やり直しはきかないので、このゲームをラスト1機でミス無く着実に戦わなくてはなりません。
■人間を決定づけた徳とは?
これを見て、「現実の私の徳レベルでは、来世は何になるんだろうか?」と考えた人も多いのでは。一般的な人生の歩み方だと麻美やまりりんのようにアリやウニなど、捕食される側の生き物になる感じですよね。
4回目の人生ではついに転生先が人間になった訳ですが、果たしてそれを決定づけた徳とはなんなのでしょう。ムラサキウニから人間へランクアップした3〜4回目の人生で徳イベントとして大きく変わった点は「学年1位の学力」「生徒会長」「仕事がテレビ局員から研究医に」「医学界に少し貢献」「少し長生き」なんですよね。
人間となった決め手は、「医学で人類に貢献」「長生きで積める徳の量が自ずと増えた」というところでしょうか。学力UPに伴い積める徳が増えたんだとしたら、現世どころかあの世においても学歴社会。血も涙もなさすぎて転生どころか成仏もできなくなりそうなので、きっとこれはあらゆる攻略法のうちの一つなのでしょう。と、思いたい。笑
あとは寿命が短いと積める徳の量も少ないので、早死にする場合は偉人レベルの爆発的な偉業を遂げてから死なないと来世はアリ確定ですよね。つら。我々凡人は少しでも長生きしてコツコツと、定期預金のように小さな徳を着実に積み上げて、大きな量にしていかないといけません。がんばろ。
■俳優陣がえげつない豪華さ
今回の主役は安藤サクラさんですが、その友人役として夏帆さん、木南晴夏さん、黒木華さん、水川あさみさん、松坂桃李さんなど、単体で主役を張れるような俳優陣が助演としてごろごろ出てくるのです。
松坂桃李なんて、ギャンブルで落ちぶれ、彼女である麻美にお金を借りながら溶かす、よくいる定番のクズ彼代表としてたった数話の登場。ラブコメならヒロインの彼氏として毎回登場してもいいはずなのに、このちょい役っぷり。
なんという桃李の贅沢使い。桃李の贅沢使い堂々の第一位といえば、桃李の神々しい尻を人生3回分くらい堪能できる『娼年』ですが、堂々の2位に食い込めるほどの贅沢さ。
しかし、ちょい役ではありますが、麻美との関わり方次第で、ヒモ〜年商10億まで人生を左右されるという、毎回の転生のスパイス的大きな役割を果たしています。
3/10 17:10 マイナビウーマン
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